制作途中のメモを書き起こしたもの。Part1です。
※歌詞にも触れているので独自解釈が好きな方はご注意ください。
掲載曲リスト
シクラメント
雨とラヴェル
夏めく藍色
珈琲メモリア
花綴り
相対性劣等
ニアリーエンド
シクラメント
絵:アルセチカ
歌:初音ミク
病室での思い出。色の薄い部屋で、シクラメンの濃い赤がやけに消えない ーー
言葉や思い出は呪いにも似る。そんな思いがあり、活動前からずっと作りたかった曲です。
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タイトルはシクラメン+ラメントから。シクラメンは祖母がよく愛でていた花です。この花は色ごとに違う花言葉が充てられているというちょっと面白い面もあります。
アルセチカさんのインタビューでも触れていますが、この曲をもって大江カルシー第一章は終わった気でいます。ちなみにピアノを直接録音していた最後の曲でもあります(次曲からはソフト音源を使用)。
雨とラヴェル
絵:Sena
歌:初音ミク
恋人とも呼べない微妙な間柄の2人、その機微を脈絡もなく書き連ねた歌詞。
雨が降ったら君は来ない。これからどうしたいか分からない。でも今は会いたい。
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タイトルはフランスの作曲家モーリス・ラヴェルから。彼の曲に現れる流れるようなアルペジオが好きで、水のイメージがあります。他にもドビュッシーとの逸話や関係性など色々思うところがありタイトルにいただきました。
I may say you .. って文法的におかしい気がするけどまあいっかと採用。
夏めく藍色
絵:Sena
歌:初音ミク
海を回想する絵描きの曲。
夏曲作りたいなと思いSenaさんのpixiv絵から着想を得ました。
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個人的な信念ですが夏曲の良し悪しはイントロが8割くらい決めると思っていて、この曲では一番手をかけました。尺も長い。ドラムお気に入りです。
タイトルが中々決まらなかった思い出。
珈琲メモリア
絵:アルセチカ
歌:初音ミク
その香りであなたを思い出す。別れを回想する曲。
辛い時はあなたが助けてくれたけど、今この辛さは誰を頼ったら良いの?
すべて終わった後に唯一残った思い出は捨ててしまうべきなんだろうか。
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「冷めたコーヒー」のフレーズが急に降ってきて、口ずさみながら作った曲です。雨とラヴェルのような跳ねた感じの曲を作りたい期だったのでちょうど良かった。
サビで転調しているんですが、サビ→間奏での調の戻り方が好きで他曲でも使ってます。
すこっぷさんの「アイロニ」のように優しく温かいけれど切ない、そんな曲が作りたいという思いがずっとあり、そういう意味で納得できる作品になりました。
花綴り
絵:Sena
歌:初音ミク
花に思いを綴り、遠く町まで届いておくれ。
思い出を忘れるほどの強い風を待っている。ついでに君に届けば尚良い。
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正統(?)ピアノバラード。落ち着いた曲ですが、作ってて一番楽しかった記憶。特にサビの編曲でピアノで暴れるのが楽しかったです。そういう意味では完成まで早かったのかも。
テンポ遅く、楽器数も少ない分ミクの調声にかなりこだわりました。
あと、ヴァイオレット・エヴァ―ガーデンを見ていてプロットを思いついた曲です。
相対性劣等
絵:Sena
歌:初音ミク
「辛い」と言うだけのことがこの世界では難しいと思う。
一方でそれを簡単に言ってしまえる人もいて、私は曲の中でそれを簡単に言ってしまいたかった。
こういう歌詞は好みで割と書いてるんですが、発表曲では初めてでした。
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曲調はChinozoさんの「シェーマ」に多大な影響を受けています。好きな作品。
この頃からピアノをユニゾンで重ねることにハマりました。イントロとかそう。
ニアリーエンド
絵:アルセチカ
歌:初音ミク
終わりかけの関係。これまでの日々と情だけが辛うじて繋ぎ止めている状態。
それでも綺麗な思い出でいたいから、だからこそ今--
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「珈琲メモリア」より少し前の相手側視点、という設定で作りました。
曲の出だし、最初のAメロがこの楽曲の8割です。珈琲メモリアを想起させるサビ→間奏の転調や固い調声で繋がりを匂わせていて、それらがうまくいってるかはわからないけどアルセチカさんが素晴らしいイラストを描いてくれました。
「相手のために自分の生き方を変える」ということは究極の愛情表現だと思っていて、珈琲メモリアとニアリーエンドはそれを為せなかった二人を描いた曲。きっと身に覚えがある方もたくさんいて、それは誰かであり、私であり、あなたなのだと思います。
Part. 1 [終]
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